「企業文化は戦略に勝る」とは、マネジメントの父と言われるピーター・ドラッカーの有名な言葉です。コロナ危機の非常事態の今、この言葉の持つ意味が、よけいにクローズアップされてきているのではないでしょうか。
コロナにより中小企業が大きな変化の波を受けるとともに、大企業においても働き方のスタイルが変わり、業務のデジタル化に遅れをとっていると言われる日本社会のしくみが、一気に変化のスピードを増していく時期かもしれません。
こうした時、経営にとって重要な要素をしっかりととらえ、社内にその要素を蓄積できている会社こそ、非常時に強い会社であると考えます。
私は50年以上勤務した京セラにおいて、創業者である稲盛さんから多くの指導を受けました。そして経営システムであるアメーバ経営の確立に多くの時間をかけ、アメーバ経営のコンサルタントとして、主に中堅中小企業600社以上の経営改革に取り組んでまいりました。それらの経験を通して、私は経営には3つの重要な要素があるのではと考え、20年前からそのことを講演会などで話をしてきました。
現在のコロナ禍の中で今一度、私自身がこの要素に立ち返る必要があるのではないかと考え、今後数回にわたりこのコラムの中でご紹介していきたいと思います。
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