株式会社NTMC 西日本コンサルティング部
松浦智和 tomokazu-matsuura@ntm-c.co.jp
株式会社ニチコミ
神戸市中央区栄町通1-2-7 大同生命神戸ビル7階
事業内容
県および市区町村老人クラブ広報紙の編集· 制作
印刷各種出版物の編集・印刷業務、各種広告物等の意匠デザイン制作
従業員数
70名(パート、派遣を含む)
コンサルタントの松浦です。全員経営、理念手帳導入支援先の株式会社ニチコミ様で、経営会議を実施しましたので紹介します。ぜひ、貴社の経営会議と比べてみて下さい。
「全員経営」とは、経営層だけでなく、一般社員、派遣社員、契約社員、パート、アルバイトといった、あらゆる立場のメンバーが、会社の未来を創る「当事者」として経営に深く関わっていく革新的な経営手法です。当社のコンサルティングサービスを導入し、7年以上この「全員経営」を実践してきたある企業は、この哲学を深く企業文化に浸透させ、その結果、目覚ましい好業績を達成し続けています。今回は、その成功の核心に迫るべく、彼らの最新の経営会議の様子を、より深く掘り下げてご紹介します。
会議の冒頭、社長から「過去最高の今期の月間売上目標」が発表されました。非常に挑戦的な数字であり、これは一部の優秀な営業マンや特定の部門の努力だけで達成できるような目標ではありません。社員一人ひとりの知恵と努力、そして部門を超えた強固な連携がなければ、成し遂げられない数字です。
その場に緊張やプレッシャーに沈む空気はありませんでした。むしろ、全員がこの大きな目標を前に、どのようにすれば達成できるか、熱心に意見を交わし始めました。これは、全員経営が根付いている証拠です。彼らは、与えられた数字をただ追いかけるのではなく、その達成に自分たちがどう貢献できるかを自発的に考えていました。
特に印象的だったのは、目標設定に対する考え方です。社長から目標が提示された後、「目標を達成するためには、達成を目指す数値よりもさらに高い数値を設定する必要がある」という助言がありました。例えば、月1億円を目指すなら、1億1千万円や1億2千万円の計画を立てるべきだというのです。これにより、達成率が80%や90%であっても、本来の目標を超えることができるという論理です。このような戦略的な視点が、挑戦的な目標達成への道筋をより現実的なものにしているのです。
会議は、社長と社員の間の活発な質疑応答を中心に進行しました。ある社員からは、「営業のプロセスを根本的に見直す必要があるのではないか」という率直な意見が出ました。これに対し、社長は「その通りだ。常に同じやり方を続けていては何も変わらない。今こそ、抜本的な見直しが必要だ」と応じ、全社的な改善を促しました。
また、人材育成についても深い議論が交わされました。リーダーに求められるのは、単に数字を上げるだけでなく、部下を育成する力であるという哲学が共有されました。営業の現場では、マニュアル通りのトークではお客様の心には響かない。心からの対話を通じて初めて、お客様に伝わるものがあるという教えが強調されました。この言葉は、単なるスキルアップを超えた、人間力に基づいた営業の本質を示しています。
この企業には、「美しいバトンを渡す」という哲学があります。これは、自分の業務の責任範囲を超え、次に仕事をする仲間がよりスムーズに、気持ちよく仕事ができるよう、最大限の配慮をすることです。
経営会議では、この哲学が具体的な形で現れていました。例えば、営業部門の責任者から「もっと効率的な新規顧客の開拓方法はないか」と問いかけられた際、編集部門のリーダーは「私たちは質の高いコンテンツを迅速に提供することで、営業活動を強力にサポートできます」と応えました。これは、営業の仕事が売上を上げることだけでなく、編集部門との連携によって初めて完結するという共通認識があるからです。
また、この「美しいバトン」の概念について、より本質的な解釈が示されました。それは「ミスなく記入すること」は当たり前であり、真の「美しいバトン」とは、次の工程のために創意工夫や改善を加え、付加価値を生み出すことであるという考え方です。この議論は、単にミスをなくすという業務的な目標を超え、全社員が創造的な改善を続けるという、より高い次元の目標を共有していることを示していました。
さらに、組織を成長させるためのリーダーの役割として、人としての原則を部下に徹底して教え込むことの重要性が語られました。その原則とは、「嘘をつかない」「人のものを盗まない」「人をだまさない」の3つです。特に「嘘」については、「過去の出来事を歪めて伝えること」が嘘であり、未来の目標を達成できなくてもそれは嘘ではない、と明確に定義されました。この厳しいまでの倫理観が、透明性と信頼に満ちた企業文化の根幹を成しているのです。
ここでは、経営会議の様子の一部をご紹介しましたが、この経営会議の様子は「全員経営」が単なる理想論ではなく、実際に業績向上に寄与する経営手法であることを証明しています。経営層と現場の間にあった意識のギャップを埋め、社員一人ひとりが当事者意識を持つことで、会社は想像を超える力を発揮します。
あなたの会社でも、社員の潜在能力を最大限に引き出し、新たな成長のステージに進んでみませんか?私たちは、「全員経営」の導入を通じて、あなたのビジネスを成功へと導くお手伝いをいたします。ぜひ一度、お気軽にご相談ください。
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