ROIC、BSC、TPS、TOCなどの手法はそれぞれ有効である。しかし、これらは単独では機能しない。部門別採算がなければ、意思決定と行動に結びつかないためである。
多くの企業では、これらの手法を導入することで「管理会計は十分に機能している」と認識している。しかし実際には
という状態に陥る。その原因は共通している。意思決定単位と数字の単位が一致していないことである。
■ ROIC(投資効率指標)
ROICは資本効率を測る優れた指標である。しかし、
つまり、結果は分かるが、何を変えるべきかは分からない。
■ BSC(バランスト・スコアカード)
BSCは戦略をKPIに落とし込むフレームである。しかし
結果として、管理はできても意思決定ができない。
■ TPS(トヨタ生産方式)
TPSは現場改善のための極めて優れた手法である。しかし
つまり、改善しているが儲からない状態が起こる。
■ TOC(制約条件理論)
TOCは全体最適を実現する強力なロジックである。しかし
結果として、理論は正しいが現場で定着しない。
これらの問題を解決するのが部門別採算である。部門別採算は、意思決定単位で収益とコストを再構成する仕組みであり、以下を実現する。
各手法と部門別採算の関係は以下の通りである。
そして、部門別採算 → それらを意思決定に結びつける
これらの手法はすべて「優れている」。しかし、共通して欠けているのは意思決定単位の設計である。部門別採算はこの欠落を補い、管理会計を「機能する仕組み」に変える。
ROICやBSC、TPS、TOCは競合ではない。部門別採算と組み合わせることで、初めて機能する。
もし現在、
このような状態であれば、問題は手法ではなく、それらをつなぐ基盤が存在しないことにある。それが部門別採算である。
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